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古来より存在する「眼鏡」。一時はコンタクトレンズが大流行しましたが、近年様々な利点によりその利用法が見直されつつあります。また、最近街中で目を引く「眼鏡っ娘」。眼鏡を掛けるだけでなぜ可愛く見えるのでしょうか。今日のクローズアップ現代は世界を侵食する『眼鏡っ娘』の魅力について迫ります

白樺の下

Facebookに上がっていた昔所属していた部活の顧問の先生の投稿を見て,ふと懐かしさがこみ上げてきた.そのまま思い立つままにYoutubeで我がふるさとの動画を調べていたら,かつて通っていた幼稚園の動画を見つけた.

当時僕が通っていた頃の園長先生は今考えても非常にできた先生で,当時僕は担当だった先生はさして好きではなかったのだが,園長先生だけは別だった.いつもニコニコと笑顔を絶やさない人で,園児に対しては目線を下げて話してくれる教諭のまさに鑑のような人物であった.園長先生は,虫や草花など生物系だけではなく,気象や天文など自然科学全般に対して造詣が深く,僕は園庭に出てくるとよく質問攻めにしたのを覚えている.

小学校時代はあまり良い先生には恵まれず,かなり僕は斜に構えているままに中学校へ進学した.僕が通った中学校とその幼稚園は隣同士で,朝登校する際にはしばしば保護者が子どもを幼稚園に連れて行くのを見ることがあるほどだったし,おそらく今でもそこの中学生は見ていることだろう.

おそらく中学校の二年生の頃だろうか.僕は登校の途中で園長先生とばったり会った.卒園してから一度も会っていないというのに,驚くべきことに園長先生は僕の名前を覚えていたのである.数百人は卒園した児童がいたというのに.園長先生と立ち話を数分程度して,授業があることを思い出して話もそこそこに立ち去ったのだが,それっきり園長先生先生と会うことはなかった.

その年の終わりに,新聞の訃報欄に園長先生の名前が載った.腸閉塞で亡くなったらしい.

当時も今も園長先生のことはとても尊敬していたし,園児にしては珍しく敬語を使う相手だった.本当に惜しい人をなくしたと思うが,享年87歳であったしポストも園長であったしおそらく充実した人生だったのだろう.

意味もなく思い出し,意味もなく悲しさがこみ上げたので一筆取ってみた.