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古来より存在する「眼鏡」。一時はコンタクトレンズが大流行しましたが、近年様々な利点によりその利用法が見直されつつあります。また、最近街中で目を引く「眼鏡っ娘」。眼鏡を掛けるだけでなぜ可愛く見えるのでしょうか。今日のクローズアップ現代は世界を侵食する『眼鏡っ娘』の魅力について迫ります

罪業の日本酒

久しぶりに地元の部活動の同期とお酒を飲みながらゆっくり話す機会があった.要は飲み会である.

今年は(と言っても年が変わったので「今年度は」というのが正解だが)地元に帰ると言っても,就職活動にかこつけて合間を見つけネズミのように忙しなく地元を訪れ,一日程度滞在しそそくさと大学院へ帰るというなんとも形容し難い忙しさとともに帰省するのが常であった.もちろん,研究の進捗のためであった.

研究.

研究というより研究者,あるいは研究に従事する学生というのはほとほと因果な商売であると思う.何らかの成果を求め研究活動という実験や考証を中心とした一連の学術的な活動を行い,成果を発表するというのが一連の流れであろう.その一連の流れを抑えた上で,成果に求められるのが新規性や有効性,信頼性と言ったことが求められるのである.しばしば学生というものは研究室や教授を選ぶ際に,テーマや新規性についてのみ悩み,あまり教授との関係性について悩むしないという様子をみる.その後は予定調和のごとく研究室・テーマが決まってから数ヶ月立つと教授と折り合いがつかずに気を病み,神経を衰弱させるというのが常であるというようなものだ.研究室を選ぶ基準として教授と気が合いそうかどうかというのは極めて重要なのである.率直に言えば,研究そのものよりも研究室内部の人間関係が重要だ,といっても過言ではないし,そう言い換えられるだろう.

ともかく,私が大学を,研究室を選んだのはテーマに惹かれたから,というのが主な理由であった.教授との相性は全くと言って良いほど考えずに選んだものだが思ったよりも教授との相性はよく,進捗報告も教授との打ち合わせも図ったかの如くつつがなく進んだのだった.

大学がある土地は日本酒の名産地として様々な銘柄がまさに群雄割拠するような有様で,適当にスーパマーケットで地酒を買ってきても美味しくないものなどなく,どれも一様に美味しいと評価できるお酒を味わえる土地であった.しかし研究室のメンバで集まってお酒を飲む機会などほとんどなく,年に数度あるかないかである.日本酒の産地として有名な土地にいるのにまさにもったいない.そのため日本酒を飲む機会というのは自宅のアパートメントで飲むくらいしかないのである.

最近日本酒を飲むと思い出すことがいくつかある.
一つは,誰もおらず部屋で一人さみしく飲む日本酒の味であり,筆者以外誰もいない薄暗い部屋に響くネット配信の音であり,一つは昔からの学生と一緒に飲む賑やかで明るい飲み会の昔ながらの友人との取り留めのない話なのである.